「優しさって、怖いね。甘えたら、戻れなくなっちゃうから――」地下アイドル・雨宮ハルは、笑顔を“商品”として生きる20歳の少年。誰にも甘えられず、ひとりで抱える孤独と疲労のなか、彼がふとレンタルしたのは、穏やかでどこか影のある中年男性・加瀬。そっと寄り添うような“優しさ”に、心が揺れていく。けれどその変化を、ハルの元恋人・レオは見逃さなかった――。優しさに癒されるほど、未練が疼く。手放したのは自分なのに、嫉妬が止められない。「誰にも渡したくなかった。まだ、“俺のもの”だと思ってた」三人の想いが交錯する、未遂×依存×再会の年の差BL。優しさが、心を壊していく。32ページ