俺は今日、好きな人に抱かれる。兄の身代わりとして――明るくて誰からも好かれる双子の兄と比べられ、いつも「二番手」 として生きてきた観月(みづき)。そんな自分をただ一人、“観月”として見てくれたのが、兄の親友・玲桜(れお)だった。その優しさに気づけば恋をしていたが、この想いを伝えることは絶対にできない。なぜなら、玲桜は兄のことが好きだから。報われない寂しさを埋めるように、他の男に抱かれる観月だが、ある晩、ホテルに向かうところを玲桜に見られてしまい…。たとえ兄の代わりだとしても、この腕の中にいられるのなら――。一途で不純な身代わりの恋。