大学時代から8年半付き合った婚約者を突然のバス事故で亡くして以来眠れなくなった依里は、デパートの寝具売り場で働くことに。そこには眠りについての悩みを抱える人々が訪れる。夫に言われるままあわない寝具を使う老婦人。愛着ある毛布を手放したことで寝付けなくなった会社員。家族を優先し自分は後回しの母親。そんな折、婚約者と共に亡くなった女性の夫が店を訪れて――元寝具店店員の著者が贈る眠れない夜に寄り添う物語。詳細