「卒業まで他の女性を愛することを許してほしい」十年にわたり、婚約者として王妃教育に励んできたセイラへ王太子・マシューから告げられた残酷な言葉。セイラの幼馴染であり王太子側近・ジュリアンの諫めも聞かず、浮気相手の令嬢と公の場で親しくするばかりか学園内での不貞行為にまで及んで……サロンで愛し合う彼らの姿を目の当たりにしたセイラは心が壊れる寸前まで追い込まれてしまう。しかし酷く傷つき、貶められてもなお、マシューを愛する気持ちは簡単には消えてくれず――憔悴したセイラは魔女の毒薬を飲み、“今までの自分”を殺すことを決意するが……?