この世界には”焼菓子(ケーキ)”と”突匙(フォーク)”に分類される人間が存在する。味覚のない突匙(フォーク)の舌を満たしてくれる唯一の存在が焼菓子(ケーキ)である。幼少期に両親に捨てられ身寄りのない少女・千代(ちよ)は誰からも必要とされない人生に絶望していた。そんな中、焼菓子(ケーキ)の甘い香りを漂わせる千代を見つけた藤嶌財閥の次期当主・藤嶌唯織(いおり)は、彼女を拾う。そこから千代は自分に価値を見出してくれた突匙(フォーク)の旦那様に身も心も差し出し、焼菓子として、その甘い躯を惜しみなく与えることになる。ある日、千代に想いを寄せる藤嶌家専属の料理人・桜史郎(おうしろう)が二人の淫らな交わりを目の当たりにしてしまう。濡れそぼり、快感に震える千代の痴態に理性を焼かれた桜史郎は自分の想いを打ち明けて、千代を無理やり押し倒す。舌を這わせ、蜜壺を貪り、音を立てて啜るように――どうしてこんなに甘いんだ、そこで桜史郎は焼菓子(ケーキ)の美味しさに気づくことになる。なんと彼も唯織と同じ突匙(フォーク)だったのだ⋯その様子を覗いていた唯織は、千代と桜史郎を自身の寝室に招く。そこから千代を待ち受けていたのは唯織と桜史郎へのご奉仕セックス⋯!一人の舌が快感を掻き立て、もう一人の楔が奥を突き上げる。左右から注がれる熱、同時に与えられる快楽――千代の躯は震え、声にならない喘ぎが夜を濡らす──
