【カラー写真 満載の森ぐらしエッセイ】Instagramで注目を集める、森の暮らしを初めて綴った上質エッセイ。ーー開墾しようと思った。買ったのは土地というより、白紙のプロジェクトそのものだった。10年続く、東京と軽井沢の2拠点生活。どんなに忙しても欠かすことのなかった、森の別宅での時間。自然の移ろいの中、いかに心を休め、自分を取り戻していったか。 家について車から降り立つたび、ひとりの人間に戻れる気がした。 肺の奥の空気が入れ替わり、はじめてきちんと深く呼吸をする。 これまで浅い呼吸しかしていなかったことに気づく。 そっと芝生を踏みしめ、夜の匂いを嗅ぐ。旬なものを生かし、じっくりと手間暇をかける料理。石ころだらけの土地に少しずつ手を入れていった庭と林。子どもに手をかけたごはんをつくれる聖域は軽井沢だけ。 ゆとりとは、どこかに探しに行ったり 懸命につくりあげるものではなくて、 毎日変わらなくても 同じようにしたいことがあること。SNSとの付き合い方、情報からの距離のとり方など穏やかに生きるヒントも満載。ベストセラー『孤独の意味も、女であることの味わいも』著者の新境地。【目次】第1章 軽井沢の四季冬の骨格冬の味火春のまなざし土に育つものを食べる魚と昆布夕暮れ夏はトウモロコシ萩の花収穫ジビエ錦秋巣ごもりの準備第2章 生活をいちからつくる二拠点生活の始まり月夜の斧と昼間の鍬と山のくらし軽井沢から足を延ばす木の家ゆとりのあるくらし情報との付き合い方くらしとは第3章 孤独と再会する旅に出る理由ミラノふたり旅ヴェネツィア、旅の風景ちいさい湖英国の庭をめぐる孤独が想像力を養う日常を描く作家と人格第4章 子どもとの時間ちいさいモモちゃん筍のえぐみ夏休みの過ごし方民芸品と料理道具器と朝ごはんおはぎきものと文楽
