人間が数を数えられるようになった時代から、整数の計算の規則を考え出し、負の数、分数、小数、無理数、複素数を考えるにいたるまでの歴史をたどる「数の生い立ち」。
多数の図版やエピソードを交え、図形の性質をわかりやすく説明する「図形のふしぎ」。
よく知られている数学の規則が、なぜそう定められたのかをやさしく解説し、「知っている」が「わかる!」に変わる、2冊の名著を合本。
おとなもこどもも区別なく、苦手意識を払拭し、算数や数学の面白さに出会える本。
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冨島佑允さん 推薦!!
(『数学独習法』著者)
●「ゼロ(0)」が発明される以前、古代文明では大きな数をどうやって表していたか?
●「2」までしか数えられない部族の村では、「20日後にお祭りがある」ことをどうやって村人に伝えるか?
●平面を隙間なく埋め尽くせる正多角形は三、四、六角形だけなのは何故か?
……こうした本質に迫るシンプルな問いかけに、脳の眠っていた領域が呼び起こされる思いがしました。
著者の矢野健太郎氏は、東京工業大学の教授を務めた数学者であると同時に、数学の教科書や啓蒙書の執筆を多く手がけた教育者でもあった人物で、日本の数学教育への貢献により天皇陛下から褒章を授与されています。
それほどの人物の代表作の1つが本書です。
小学生にも分かるような平易かつ丁寧な解説で、数学における「ものの考え方」が身についていきます。
その語り口は軽快でユーモアに富み、読者を飽きさせません。まるで氏の名講義を直接聞いているよう。
前提知識なしで読めるので、学生時代に数学が苦手だった紳士淑女の皆様、ぜひ本書で数学の魅力を発見して下さい!

