祖父を亡くし、幼い弟と二人きりになった高校生の晴。弟を守るため遺言を頼りに田舎のお屋敷を訪ねると、晴たちを迎えたのはなぜか部屋着姿の涼やかな美形だった。彼はこの家の主で、神獣を守る特別な一族の御曹司・颯馬。本家いわく、晴の婚約者だという。お互い初耳の晴と颯馬は反発するけれど、やむをえずしばらくともに暮らすことに。式神や神獣に囲まれた不思議な新生活、晴は持ち前の明るさとおいしいごはんで、今まで孤独に神域を守ってきた颯馬を支えて――新しい「家族」の形を見つける、和風ファンタジー。==登場人物==天ヶ瀬 晴高校1年生。幼い頃に両親を亡くし、祖父と弟の幹人と暮らしていた。昔から、他の人には見えない不思議なものを見る。前向きな性格で、節約料理が得意。水守 颯馬神獣を守る役目を負った特別な一族・水守家の青年。人や生き物の生気を吸い取る力をもつ。半ば隔離されるようにして、龍神の通り道となっている屋敷をひとりで守ってきた。天ヶ瀬 幹人晴の弟。小学生。両親を亡くして以来話さなくなったが、晴には幹人の感情がよくわかる。ギン祖父の友人で、晴たち家族にしか見えない不思議な存在。普段は成人男性の姿だが、うれしいことがあるともふもふの生き物になって飛び跳ねる。
